HEALTH2025/07/11

その食べ方、本当に正しい?賢い食習慣と3つの誤解

治療中や療養中は、食に関するさまざまな「思い込み」や「うわさ」に影響されて、何を食べたらよいのか迷ってしまうこともあるかもしれません。そんな時こそ、私たち栄養の専門家が、科学的な視点に基づいた正しい知識をお届けすることで、皆さんのよりよい食生活づくりをサポートできたらと思っています。


野菜ジュースで本当に「デトックス」できるの?

「野菜や果物のジュースをたくさん飲めば、体の中がすっきりして元気になれる」と思っている方も多いかもしれません。たしかに野菜には、食物繊維やビタミンC・E、βカロテンといった抗酸化成分、さらに硫化物やアントシアニンなどのフィトケミカルが豊富に含まれていて、免疫力を高めたり、体の炎症をやわらげたりする働きがあります。しかし、野菜ジュースだけに偏ってしまい、たんぱく質や脂質、炭水化物が不足すると、かえって栄養バランスが崩れて免疫力が落ちてしまうことも。
だからこそ、食事は「バランス」がとても大切。いろいろな食材を上手に組み合わせて摂るように心がけましょう。

たとえば──
・ほうれん草やケールには、目の健康にもよいルテインが豊富
・ブロッコリーやキャベツなどのアブラナ科野菜には、強い抗酸化作用や解毒作用を持つスルフォラファンが豊富
・にんじんやトマトには、βカロテンやリコピンといった抗酸化物質がたっぷり

これらの野菜を、ジュースだけでなく料理でも取り入れて、体にやさしい食生活を目指しましょう。特に回復期の方には、こうした栄養素がとても心強い味方になります。

豆類って、がんのリスクを高めるの?

豆に含まれる植物性のエストロゲン(イソフラボン)がホルモンバランスに影響し、乳がんなどのホルモン関連のがんを増やすのでは…と心配される方もいらっしゃいます。
しかし、これまでの研究では、豆類は良質な植物性たんぱく質であり、抗酸化作用や抗炎症作用を持つイソフラボンが豊富に含まれていることがわかっています。むしろ、がんのリスクを減らす可能性があると考えられています。
さらに、豆類はたんぱく質だけでなく、体にうれしい食物繊維(水溶性と不溶性の両方)や、セレンや亜鉛などの微量栄養素も豊富で、免疫力アップにも役立ちます。
毎日の食事に、豆乳を一杯加えたり、お豆腐を取り入れる。そんなちょっとした工夫が、体にやさしく、健康的な食生活につながります。

スナックは控えたほうがいいの?

「治療中はスナックは避けたほうがいい」と思われがちですが、実は栄養バランスの良いスナックを上手に選べば、安心して楽しむことができます。ポイントは、できるだけ自然な素材を使い、糖質や脂質が控えめで栄養価の高いものを選ぶことです。
例えば、アーモンドやくるみなどのナッツ類や、チアシードやフラックスシードといった種子類には、一価不飽和脂肪酸や抗酸化物質が豊富に含まれています。ブルーベリーやりんご、柑橘類などの果物には、ビタミンCやフラボノイドがたっぷりで、体の酸化ストレスを和らげ、免疫力アップにも役立ちます。玄米クラッカー、オート麦、全粒パンなどの全粒穀物には、腸の健康を支える食物繊維がたっぷり含まれています。
では、チョコレートはどうでしょう?もちろん、大丈夫です!おいしくてヘルシーなスイーツレシピもご紹介します。


専門家紹介:アーリーン=フランシス・ウー食品安全、自然療法、植物ベースの栄養を専門とする上級栄養士。
イギリスで食品安全管理の修士号取得。カナダで自然療法ディプロマ取得。「食を薬に」をモットーに、病気予防と家族の健康をおいしい食事でサポート。

簡単な材料で作れる、チョコ風味のヘルシーおやつ!

材料(約6〜8個分/直径2.5〜3cm):

オーガニックカシューナッツ 1/4カップ

メジュールデーツ 1/2カップ(種抜き)

ココナッツオイル 小さじ2

細切りココナッツ 1/4カップ

ココアパウダー ひとつまみ

作り方

デーツとカシューナッツをミキサーやフードプロセッサーに入れ、粗くてねばり気のあるペーストになるまで混ぜる。

ココアパウダーとココナッツオイルを加え、さらに滑らかに混ぜ合わせる。

大さじ1杯分を手で丸めてボール状にする。

表面に細切りココナッツをまぶす。

冷蔵庫で約20分冷やして固める。

📌 冷蔵保存し、2日以内に食べましょう。


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