HEALTH2022/09/01

フコイダン健康だより9月号: 湿疹と免疫システムの関係性・日常生活で湿疹を和らげるヒント

フコイダン健康だより9月号
湿疹と免疫システムの関係性・日常生活で湿疹を和らげるヒント

湿疹でかゆくて辛い。。どう対処したらよいの??
~湿疹と免疫システムの関係性・日常生活で湿疹を和らげるヒント~

蚊に刺された後の、あの忌々しい痒みを覚えているでしょうか。不快で、つい掻きむしりたくなりますよね。この不快感こそが、湿疹を持つ人々が常に感じている状態なのです。湿疹は、アトピー性皮膚炎(AD)とも呼ばれ、炎症性で強いかゆみを伴う皮膚疾患です。慢性再発性・非感染症の疾患と言われています。抑えきれないかゆみと掻きむしりたくなる衝動で、しばしば皮膚が切れたり、出血したり、組織液が流出したりします。夏に汗をかいた後は、湿疹が重症化し、その状態を繰り返します。湿疹がひどいと日常生活に支障をきたし、勉強や仕事に影響が出たり、不眠になったり、精神的苦痛も大きくなります。

今回の健康だよりでは、免疫システムと湿疹の関係性、そして、フコイダンの湿疹への効果について説明します。また、湿疹の症状を和らげるためのヒントをご紹介します。

湿疹と免疫システムの関係性

全米湿疹協会(NEA)によると、湿疹の原因は研究者にも分かっていないそうです。しかし、多くの専門家は、遺伝子、環境要因、免疫のすべての要因が湿疹の引き金になると考えています。

私たちの免疫システムは敏感で、刺激物に対して過剰に反応することがよくあります。免疫システムは、体内や体外の物質によって炎症反応を引き起こします。この炎症反応が、湿疹のかゆみや痛みの原因となるのです。また、仕事のストレスや食習慣が免疫機能の低下を招き、皮膚の炎症や湿疹を引き起こしやすくなります。

NK細胞(ナチュラルキラー細胞

研究者たちは、癌の治療法としても期待されているNK細胞を高めることによって湿疹を治療する方法を模索しています。この細胞は、腫瘍細胞を含む、免疫系が異物と認識する細胞を攻撃するユニークな役割を担っています。今回の研究で、研究者たちは、NK細胞がマウスの湿疹にも効果的に作用することを発見しました。

研究者たちは、湿疹の患者さんは循環血液中のNK細胞の数が常に非常に少ないことを把握した上で、マウス実験を行いました。湿疹があるモデルマウスを用い、そのマウスのNK細胞を産生する能力を無くす実験を行ったところ、湿疹の症状が悪化し、さまざまな炎症マーカーの値が上昇したのです。また、マウスの皮膚でNK細胞が欠乏すると、皮膚組織の2型炎症が増加することも分かりました。これらの結果によって、NK細胞が持つ免疫調節機能がいかに重要であるかを再確認できたのです。

その後、がん治療のための新薬で、NK細胞の数を増やす効果のある「インターロイキン15(IL-15)スーパーアゴニスト」をマウスに投与する実験を行ったところ、症状が大幅に改善し、湿疹の病変が緩和され、ウイルス感染に対する免疫機能が回復したのです。人間にも同様の効果が期待できる可能性があり、将来、湿疹の治療薬として使用できるかもしれないと言われています。

フコイダンは湿疹を和らげてくれる?

モズクフコイダンやメカブフコイダンは、免疫細胞が過剰に活性化しないようにバランスを保つ働きがあることが研究でわかっています。
そして、アトピー性皮膚炎の健康食品として利用されるようになったのです。

湿疹を和らげるヒント

  1. Food and diet食品と食事:
  2. 食品添加物、刺激物(カフェインや香辛料など)、アレルゲンを含む食品、油分や糖分を多く含む食品は避けましょう。健康な免疫系を維持するために、野菜や果物を多く摂りましょう。

  3. 汗に気をつける:
  4. 汗は水分やその他の物質でできているため、湿疹の引き金になる可能性があり、刺激物になります。夏場は汗をかきやすいので、ティッシュなどを持参して、時々体を拭いてあげましょう。汗を大量にかく場合は、着替えを持参し、肌が濡れないようにすることも心がけましょう。帰宅後は体を洗って乾かし、保湿クリームを塗って湿疹が悪化しないようにしましょう。

  5. シャワーの注意点:
  6. シャワーのお湯の温度は適温にしましょう。熱いシャワーを好む人もいますが、症状を悪化させる可能性があります。また、低刺激の固形石鹸やボディーソープを使用し、シャワー後はタオルで優しく水分を拭き取りましょう。体を強くこするのは、肌荒れの原因になることがありますので、避けてください。最後に、シャワーの後にマイルドな化粧水をつけます。そうすることで、肌の角質を強化し、外部の刺激から肌を守ることができます。

  7. 十分な睡眠をとる:
  8. さまざまな研究により、質の高い睡眠が免疫系の機能回復に一役買っていることが明らかになっています。免疫システムは免疫反応と密接な関係があり、睡眠不足は、皮膚や粘膜のバリア機能の低下を招く可能性があります。

  9. 冷湿布でかゆみを和らげる:
  10. 湿疹はかゆみが強く、肌を掻き続けたい衝動に駆られることがあります。すると、ヒスタミンというかゆみ物質の分泌が促進されます。ヒスタミンは、免疫反応に関わる体内の化学物質です。虫刺されや発疹、乾燥肌やダメージ肌などに見られるかゆみや赤みの原因となります。花粉、食べ物、ラテックス、薬などに対するアレルギー反応の際、体内でヒスタミンが放出されます。そのため、掻けば掻くほど、かゆみが広がっていくのです。

過剰に掻き続けてしまうと、皮膚を傷つけ、バクテリアや感染症に体をさらすことになります。かゆみを取り除くために、冷たいタオルでアイスパックを巻いて冷やしましょう。神経の興奮を和らげ、毛細血管を収縮させることで、かゆみや炎症を抑制することができます。ただし、アイスパックを一度に10分以上肌に当てないようにしましょう。さらに、氷嚢を直接肌に当てると、凍傷になる恐れがあるのでおすすめしません。また、引っ掻いたときに皮膚が破れないように、爪を短くしておくとよいでしょう。


湿疹の引き金や症状は人によって異なるので、医師に相談して最適な治療法を見つけるのが一番です。
残念ながら、湿疹をすぐに治す方法はありませんが、効果的に和らげることは可能です。

健康的な食事、ストレスの管理、毎日の運動は、皮膚と体を健康に保ち、湿疹を防ぐのに効果的です。ぜひ普段の生活に取り入れてみてください。

参考:
https://www.news-medical.net/news/20200227/Boosting-immune-cells-to-treat-eczema.aspx
https://www.kfucoidan.com/health/202207/

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